「痛くない」「削らない」「再発させない」治療を心がけています。
当院では、痛みを最小限にするための医療技術を最大限活用し、治療を行っています。また、患者様ご自身の歯をできるだけ残すために、むし歯部分は確実に取り除き、再発しないようしっかりとした詰め物や被せ物を装着しています。
歯科医院が苦手な方は、治療に対して「痛い」イメージがあり、むし歯が悪化してから仕方なく来院することが多いようです。しかし、悪化してからでは長く治療がかかり、残せる歯も少なくなってしまいます。かといって、軽い段階のむし歯は自覚症状がないため気づきにくいのです。ですから、歯科医院での定期的な検診やメンテナンスにより、早期発見・早期治療が重要なのです。
むし歯の段階・治療方法
むし歯は進行の段階により、治療方法が変わります。
CO（シーオー）初期むし歯
むし歯ができ始めの段階です。歯の表面が溶けかけて、濁った白色や茶色の変色が見られます。
穴はあいておらず痛みもありません。
治療方法
歯の再石灰化による修復が期待できます。歯みがきやフッ素塗布により進行を防げます。削る治療は必要ありません。
C1（シーワン）エナメル質に達するむし歯
エナメル質（歯の最も外側の部分）までむし歯が進行した段階です。
小さな穴があき始めていますが、ほとんど痛みは感じません。
治療方法
少しだけ削り、歯科用の樹脂で埋める治療を行います。麻酔なしで削っても、ほとんど痛みなく治療が終わります。
C2（シーツー）象牙質に達するむし歯
象牙質（エナメル質より深い内部）までむし歯が進行した段階です。
冷たいものや甘いものを食べると、しみたり痛みを感じることがあります。痛みを感じないこともあります。
治療方法
むし歯を削り、むし歯の大きさによっては型をとって詰め物をします。
象牙質の深い部分の場合、麻酔が必要です。
C3（シースリー）神経に達するむし歯
象牙質より深い部分にある神経までむし歯が進行した段階です。
何もしなくても激しい痛みを感じます。
治療方法
神経を取り除く治療を行う必要があります。歯茎に局所麻酔をし、歯を削って神経を取り除きます。その治療後に、歯の土台をつくり、被せ物をして歯の機能を回復させます。
C4（シーフォー）歯根に達するむし歯
神経が完全に死んでしまい、歯の土台の部分（歯根）までむし歯が進行した段階です。神経が死んでしまいそれまでのような痛みは感じません。しかし、歯根もボロボロになっているため炎症を起こしやすく、そうなると強烈な痛みを感じるようになります。
治療方法
歯根が土台にならない状態であれば、ほとんどの場合抜歯となります。
抜歯後は、ブリッジ、入れ歯、インプラントの治療となります。
根の治療（根管治療）
歯の状態によっては、抜歯をせず、歯を残せる場合があります。
根の治療は、神経を取り除いたあと、神経が入っている管（根管）の中を綺麗にし、除菌する治療です。それにより、神経を抜いても患者様ご自身の歯を再び機能させることができるのです。
しかし、根管は複雑に入り組んでいるので、根の治療は難易度が高いと言われています。当院では、精度の高い治療のため拡大鏡を使用し、根の治療を行っています。
根の治療が必要となる場合
根の治療は、むし歯以外でも行われます。
次のようなケースがあります。
- むし歯が神経まで達し、痛みがある場合
- 外傷やむし歯の重症化により、神経が機能していない場合
- 重度の知覚過敏で、痛みがある場合
- 歯に亀裂が入ったり破損して、神経が露出した場合
- １度神経治療をした歯の土台の部分に炎症がある場合
根の治療は、状態によっては時間がかかり、根気のいる治療になります。しかし、治療を続ければ、患者様ご自身の歯を残す可能性が高くなるのです。